【No.22】Les Couleurs Fauves (Vivid Colors)

曲概要

Les Couleurs Fauves (Vivid Colors) はカレル・フサの作曲した吹奏楽曲です。

The Northwestern University School of Music 委嘱で1996年に作曲されました。

日本では、2011年の川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団のコンクールでの演奏が有名でしょうか。

その際にはレ・クルール・フォーヴ ~野獣派的色彩という邦題がつけられています。

この曲の推しポイント!

Les Couleurs Fauvesとは直訳すると野獣派的色彩。

野獣派とは20世紀初頭フランスで起きた絵画運動です。

野獣派の絵画は描きたい事象について心に感じたままの色使い、タッチによって描かれています。

そのため原色そのままを利用することも多く、現実ではあり得ないような色彩になることが往々にしてあるそうです。

 

一楽章はPersisting Bells(鳴り続く鐘)

グロッケンが鳴る中、冒頭からオーボエのsoliが続きます。

その後も鍵盤系打楽器の音が常に鳴り響く中、曲は盛り上がりを見せます。

その後チューバのソロを挟んで、冒頭のメロディがピッコロによって演奏されます。

チューバのソロ、ここが重要ですね。

 

二楽章はRitual Dance Masks(仮面舞踊と儀式)

冒頭は完全にプラハの4楽章。めちゃくちゃ聴いたことあります。

一楽章とは打って変わって非常に暴力的な音楽です。常に鳴り響く打楽器は太鼓系に、中心となる楽器は金管系に変わります。

激しさが頂点に達したところで曲は一度途切れます。

 

そして、スネアドラムの音の中、一楽章冒頭のメロディがクラリネットによって奏でられます。

儀式の部分に当たるのでしょうか、非常に神秘的で怪しげな音楽が続きます。

徐々に盛り上がりを見せた末に、これからクライマックスというポイントで突然曲は終わります。

フサっぽくて好きな楽章です。

 

この曲はJohn Philip Paynterという音楽家の在任40周年を記念した作品でもあります。

彼はこの曲の初演を待たずに亡くなりました。

その彼の指揮は野獣派のような感性を持っていたそうです。

 

フサといえば、「プラハ」か「地球」かみたいなところがありますが、これも名曲です。

 

 

 

曲情報

曲名:Les Couleurs Fauves (Vivid Colors)
作曲者:カレル・フサ

作曲年:1995年

この曲を一言で言うと:野獣

演奏歴:無し

(早稲田吹奏楽団での演奏歴:早、フィエスタ・ウィンドシンフォニーでの演奏歴:F)

 

Tuba. T