【No.21】Spirit of Andalusia

曲概要

グラスゴー・ウインド・バンドにより委嘱され,2015年に同バンドによって初演された本作品。

アンダルシアとは、スペイン南部の自治州のことであり、フラメンコの発祥の地として知れらる。

 

曲名にも表れている通り、作品全体を通してフラメンコのような軽快かつ艶やかな雰囲気が前面に表れている。曲は急・緩・急の三部構成であり、演奏時間は約7分ほど。中間部はクラリネットのソロが大変に美しく印象的である。

 

金管楽器による印象的なファンファーレから始まる本作品。ぜひ演奏会のオープニングとして演奏してみたい。 なお、本作品の演奏は「スパーク&シエナ 2」及び「ええとこどり vol.6」などに収録されている。

この曲の推しポイント!

本作品は金管楽器のファンファーレから始まる。

3/8拍子によって前半部は軽快に曲は進む。

Tuttiの部分と各パートのSoli的な部分がリレーのように何度も入れかわるが、これはフラメンコを楽しむ人々(Tutti)と、その中にいる一組のカップル(Soli)を例えているのではないかと筆者は勝手に推測する。

 

中間部では非常に美しいクラリネットソロやソプラノサックスのソロ、金管楽器の旋律が奏でられる。

 

どこか緊張感を感じつつもなぜか切なくなるような、そんな旋律である。 「緩」から知らぬ間に徐々に軽快なリズムが頭角を現し,いつの間にか再度「急」に戻っているような印象を受ける、そんな接続部を経由して曲は再度盛り上がる。

 

基本的に前半部の再現となるが、終盤にはどこか、これからの道のり(それはこの作品が演奏される演奏会なのか、それとも人生なのかはわからないが)に期待するような、未来への希望を想像してわくわくするような、そんな雰囲気を感じる。

 

スパーク氏の作品らしい、聴いていて大変心地よくなる本作品であるが、聴けば聴くほど様々な情景を想像できる。さすがスパーク氏である、と思わず感動してしまう。

 

 

曲情報

曲名:Spirit of Andalusia
作曲者:P・スパーク

作曲年:2017年

この曲を一言で言うと:スパーク×スペイン=神曲

演奏歴:無し

(早稲田吹奏楽団での演奏歴:早、フィエスタ・ウィンドシンフォニーでの演奏歴:F)

 

Euph. K