【No.51】ジョーズ・ラスト・ミックス

曲概要

「ジョーズ・ラスト・ミックス」はタナー・メナードの作曲した吹奏楽曲です。

2000年に作曲されました。

テナー・メナードの曲はあまり知られていないかもですね。

この曲の推しポイント!

「ジョーズ」という言葉からはきっとある映画や、そこに登場するキャラクターを連想してしまうと思います。

しかし、この曲はジョーズを元ネタにしている訳ではありません。

 

作曲者であるテナー・メナードの友人であるスチュアート・シムズという方の継父であるジョー・サリバンを記念した作品です。

つまり「ジョーズ」ではなく、「joe's」ラストミックスです。

そしてラストミックスと言っても、彼の人生に対するレクイエム的な作品ではなく人生を祝福するようなイメージです。

ジョン・クーリッジ・アダムズのミニマルミュージックに色濃く影響を受けており、そこに電子楽器の加わった近代的な作品になります。

作曲自身、普段はダンスミュージックなどを作曲しているようなので、その経験も強く活かされています。

曲は5つの場面によって分かれています。

1.ブラームス][ラーガ

前半は木管楽器によるシンコペーション。ブラームスの曲のようなモヤモヤが続きます。

後半はハイハットが常に鳴り続けます。

ラーガとはインドの音楽技法の一つで、特定の音から始める旋律一つ一つに名前がつけられており、その旋律に基づいて即興演奏をするというものです。

 

2.不明瞭な震音の連続

冒頭でA.Saxが示したフレーズを様々な楽器が繰り返していきます。

この場面が一番好きかもしれないです。

 

3.カッコイイ男は踊れる

代わる代わる様々な楽器がそれぞれのフレーズをノンストップで演奏していきます。

重なり合っていきカオスになりそうにますが、曲は止まりません。

2とは対照的な場面に感じます。

 

4.真っ逆さま][崩壊

冒頭、真っ逆さまに落ちていくようにfffまでクレッシェンドします。

探るように細かい音符が蠢きます。

 

5.ディ・エッジ

最後にして最も短い楽章です。

4の雰囲気を受け継ぎながらクライマックスを迎えようとしたところで突如曲は終わります。

わずか36秒です。

 

5つも場面がありますが、6分程度の短い曲です。

個人的にミニマルミュージックが好きなのでだいぶお気に入りです。

 

この曲は2008年9月に出版社との契約が終了しており、楽譜が無料で公開されています。

また、過去にはリミックスコンテストなども開催されていたようです。

https://www.loosefilter.com/jlm/

 

せっかくなのでやりたいですね。

 

 

 

曲情報

曲名:ジョーズ・ラスト・ミックス(joe's last mix)
作曲者:タナー・メナード

作曲年:2000年

この曲を一言で言うと:サメではない
演奏歴:無し

(早稲田吹奏楽団での演奏歴:早、フィエスタ・ウィンドシンフォニーでの演奏歴:F)

 

Tuba. T