【No.60】星の王子さまの冒険

曲概要

「星の王子さまの冒険」はF.フェルランの作曲した吹奏楽曲です。

樽屋雅徳さんも同じ作品を題材にしていますが、こんなに違うのですね。

 

この曲の推しポイント!

樽屋雅徳の「星の王子さま」は「ぼく」の飛行など小説に書かれていない部分が強かったと思われます。

どちらかと言うと、「ぼくの冒険with星の王子さま」ですね。

 

こちらは「星の王子さまの冒険」です。

 

星の王子さまは自分の惑星を離れた後、6つの惑星を旅します。

そこにはそれぞれ、王、自惚れ屋、呑み助、実業家、点燈夫、地理学者がいました。

旅立ちの場面に加えて、その6つの惑星の要素が散りばめられた場面と、地球で出会った「ぼく」を描いた場面の3つの場面に分かれています。

 

冒頭は旅立ちの場面。

ハープと共に、フェルラン特有の美しい音楽が描かれます。オーボエの美しいソロが薔薇を表しているように聴こえますね。

 

そして冒険に旅立った王子さま。

勇ましい快速の場面です。

トロンボーンのメロディーがめちゃくちゃカッコいいです。

随所に挟まるトランペットのソロの高音のフェルラン感。

 

中間部のフルートソロから始まるコラールの場面は点燈夫の場面でしょうか。

 

また、秀逸なのは自惚れ屋の場面と思しき場所で行われるハンドクラップです。

自惚れ屋が星の王子さまに拍手を要求する場面の再現ですね。

初めて聴いた時感動しました。

 

「星の王子さま」の物語がハッピーエンドかどうかと言うのは非常に難しい問題です。

が、この曲は明確なハッピーエンドを示唆してクライマックスを迎えます。

 

 

曲全体を通して各楽器のソロが登場人物の一人語りのように重要な役割を果たしています。

クソムズですが神曲です。

 

曲情報

曲名:星の王子さまの冒険(Las Aventuras del Principito)
作曲者:F.フェルラン

作曲年:2010年

この曲を一言で言うと:クソムズ星の王子さま
演奏歴:無し

(早稲田吹奏楽団での演奏歴:早、フィエスタ・ウィンドシンフォニーでの演奏歴:F)

 

Tuba. T