【No.59】星の王子さま

曲概要

「星の王子さま」は樽屋雅徳の作曲した吹奏楽曲です。

サン=テグジュペリの同名の小説がモデルとなっています。

ちなみに、昨日6/29はサン=テグジュペリの誕生日です。

 

この曲の推しポイント!

星の王子さまという物語をテーマにしているというよりかは、そのイメージを元に樽屋雅徳の世界に落とし込んだ作品って感じに聴こえます。

 

そんなこの曲は5つの場面に分かれています。

 

冒頭は「星の王子さま」のテーマが場面です。

グロッケンによって奏でられたフレーズはこの後何度も登場します。

物語の不思議な、優しい雰囲気が漂ってくるようなフレーズですね。

 

次のアレグロの場面は、語り手である「ぼく」が飛行機を操縦する場面です。

この場面、原作だとほとんど語られていないんですけどね笑

この曲からだとだいぶアクロバティックな操縦と不時着が想像できます。

T.Saxのメロディが印象的ですね。

また、Tbのグリッサンドが不時着の様子を表しています。

 

物語で言えば、やっと「星の王子さま」に遭遇した場面なのでしょうか。再び冒頭のテーマを用いた間奏曲です。

実は最後のClソロがすごく重要な気がしますね。

 

4番目は「ぼく」と「星の王子さま」の会話の場面です。

曲の後半にしてようやく初めて会話しました。「ねえねえ、ヒツジの絵を描いてよ」ですね。

この曲の中で最も「星の王子さま」を想起させる場面はここなのではないでしょうか。

冒頭の打楽器が好きです。

 

最後の場面は「二人の別れの場面」です。

ヘビに噛まれた星の王子様は自分の星へと帰っていきます。

ピアノソロから始まったテーマは、Flのソロへと繋がります。

そして、tuttiへと展開されていきます。原作から考えると少し派手目な帰宅ですね笑

 

原作との比較を考えると疑問符がつくところがなくはないですが笑

それとは全く別の作品である、と考えるととても良い曲です。

特に何度も用いられる「星の王子さま」のテーマは天才的だと思います。

また派手目な帰宅とは言ったものの、樽屋雅徳特有の泣きのメロディーは非常に感動的です。

 

未だに人気のあることにも肯けますね。

 

曲情報

曲名:星の王子さま
作曲者:樽屋雅徳

作曲年:2006年

この曲を一言で言うと:クソデカ星の王子さま
演奏歴:早(第71回定期演奏会など)

(早稲田吹奏楽団での演奏歴:早、フィエスタ・ウィンドシンフォニーでの演奏歴:F)

 

Tuba. T