
曲概要
「Lost Vegas」はM.ドアティの作曲した吹奏楽曲です。
ミシガン大学交響楽団とマイアミ大学ウインド・アンサンブルの委嘱によって作曲されました。
作曲は2011年。ドアティの代表作と言っても差し支えない曲ですね。
この曲の推しポイント!
裏社会に支配されたカジノ、光るネオンサイン。
そういったかつてのラスベガス(アメリカ、ネバダ州)のストリップ地区に想いを馳せたドアティが作曲したのがこの「Lost Vegas」です。
第一楽章「Viva」は「Learning from Las Vegas」という本にインスパイアされています。
この本では近代建築の批判と、ラスベガスにおけるポストモダン建築について記されています。
冒頭ではバリトンサックス群とホルン群の掛け合いの後、キャッチーなテーマが段階的に展開されていきます。
中盤ではBong&Congaのリズムに乗って非常にスピーディーな音楽を展開します。
そして最後にもう一度冒頭のテーマが帰ってきて勢いを増した後、消え入るように終結します。
冒頭のバリトンがおしゃれすぎて最初から好きです。
一楽章の終わりからアタッカで第二楽章「Mirage」に突入します。
ラスベガスの西88マイルにある砂漠、デスバレーにおける蜃気楼をイメージした楽章です。
この楽章では全編を通してTemple Blockの音が常になり続け、神秘感を演出します。
Obのソロが印象的ですが、Tp(con sord.)をはじめとするそれ以外の音は現れたり消えたりし続けます。
まさに蜃気楼を見ているような感覚に陥ります。
三楽章は「Fever」。
その名の通りフィーバーな楽章です。
冒頭鐘の音が鳴り響いた後、Fgがフィーバーのテーマを演奏します。
このテーマが様々な楽器に受け継がれながら次々と怪しげに展開していきます。
しかし突如加速してからは雰囲気は一変します。
この後のSaxアンサンブル、Tb、Tpと続く流れはやばい。
近年聴いた吹奏楽曲の中で一番かっこいいです。
本当に良い曲だと思います。
自由曲でどっかがやったら爆発的に流行ると思うので、早くやった方が良いと思う、と言い続けて早何年。
今からでも遅くないので演奏しましょう。
曲情報
曲名:Lost Vegas
作曲者:M.ドアティ
作曲年:2011年
この曲を一言で言うと:絶頂。
演奏歴:無し
(早稲田吹奏楽団での演奏歴:早、フィエスタ・ウィンドシンフォニーでの演奏歴:F)
Tuba. T